「龍が如く」シリーズといえば、その硬派な世界観と熱血漢の主人公、桐生一馬の存在が欠かせない。しかし、「龍が dragoが如く7 光と闇の行方」を最後に桐生は物語から姿を消し、シリーズは新たな章へと踏み出した。
その舞台となったのが「龍が如く:ライク・ア・ドラゴン」だ。本作では、桐生一馬ではなく、元ヤクザの春日一番という男が主人公となる。春日一番は、かつて東城会に所属していたが、ある事件に巻き込まれて18年間も刑務所に収監されてしまう。そして出所した彼は、昔の仲間を探そうとする中で、巨大な陰謀に巻き込まれることになる。
「龍が如く:ライク・ア・ドラゴン」は、従来のシリーズとは大きく異なる点が多い。まず、戦闘システムが大幅に変更された。これまでのシリーズではリアルタイムバトルを採用していたが、本作ではターン制のRPG戦闘となったのだ。キャラクターはそれぞれ固有のスキルを持ち、敵との戦いは戦略的な要素が強くなっている。
また、舞台も東京の歓楽街から横浜の街へと移り変わり、より広大で自由度の高いマップとなっている。横浜には、中華街や山下公園といった観光名所はもちろんのこと、裏社会の拠点となる場所も存在し、探索の楽しさを倍増させてくれる。
さらに、本作は従来の「龍が如く」シリーズよりも、コメディ要素が強くなっている点も特徴だ。主人公の春日一番は、元ヤクザだが、どこか抜けている面もあり、彼の言動には笑ってしまう場面も多い。
ストーリーとテーマ:裏社会から真の正義を
「龍が如く:ライク・ア・ドラゴン」のストーリーは、春日一番の18年間の刑務所生活から始まる。彼は、かつて東城会に所属していたヤクザだったが、ある事件に巻き込まれて無実の罪で逮捕されてしまう。そして18年後、出所した彼は昔の仲間を探すことを決意する。
しかし、彼の前に現れるのは、かつての仲間ではなく、新たな敵ばかりだった。そして、春日一番は次第に巨大な陰謀に巻き込まれていく。裏社会の抗争、企業とヤクザの癒着、そして政治家の汚職といった要素が絡み合い、物語は複雑かつスリリングなものへと展開していく。
本作では、春日一番が自身の正義観を模索する様子が描かれる。彼は元ヤクザだが、18年間の刑務所生活で多くのことを学び、更生した意識を持つ。しかし、出所後直面する現実の残酷さから、再び暴力に手を染めざるを得ない場面も出てくる。
春日一番は、真の正義とは何か、そして自分はどう生きるかを葛藤しながら、物語を進めていく。彼の成長と決断が、プレイヤーの心を揺さぶり、考えさせる要素となっている。
ゲームシステム:戦略的なバトルと自由度の高い探索
「龍が如く:ライク・ア・ドラゴン」の戦闘システムは、シリーズで初めてターン制のRPGを採用した。キャラクターはそれぞれ固有のスキルを持ち、敵との戦いは戦略的な要素が強くなっている。
スキルカテゴリ | 説明 | 例 |
---|---|---|
攻撃スキル | 敵にダメージを与えるスキル | 「パンチ」「キック」「斬撃」など |
防御スキル | 敵からの攻撃を防ぐスキル | 「ガード」「回避」など |
支援スキル | 味方を回復したり、強化したりするスキル | 「回復」「防御力アップ」など |
また、本作ではジョブチェンジシステムも導入されている。春日一番は、様々な職業に就くことで、新たなスキルを習得することができる。例えば、「ホスト」「調理師」「探偵」といった職業に就くことで、戦闘だけでなく、探索やサブストーリーにも役立つスキルを獲得できる。
さらに、「龍が如く:ライク・ア・ドラゴン」では、横浜の街全体を自由に探索できる。様々な店や施設があり、ミニゲームを楽しむこともできる。
- ミニゲーム一覧 -
- バッティングセンター
- カラオケ
- ダーツ
- 麻雀
まとめ: シリーズの新たな可能性を開く挑戦!
「龍が如く:ライク・ア・ドラゴン」は、「龍が如く」シリーズの新たな一面を見せる作品である。従来のシリーズとは異なる戦闘システム、ジョブチェンジシステム、そして横浜という舞台が、プレイヤーに新鮮な体験を提供してくれる。
また、主人公の春日一番は、その魅力的なキャラクター性で多くのファンを獲得している。彼の成長と決断を通して、真の正義とは何かを考えさせられる作品となっている。
「龍が如く」シリーズをプレイしたことがある人だけでなく、RPG好きの人にもおすすめの作品である。